バドミントンクラブ・サークルのお金の管理を、電子化したい。そのときにまず選択肢に上がるのは、QRコード決済アプリです。
この記事では、QRコード決済アプリをバドミントンクラブ・サークルで運用した場合、「どんな使い方があるのか」「どんなアプリがあるか」「デメリットや注意点」を紹介します。
QRコード決済アプリの個人間送金機能
特定のQRコード決済アプリには、個人間送金機能が付与されています。
電子マネーを個人間で簡単にやりとりできる。
面倒な手続きは必要なく、メッセージを送り合うような感覚で、電子マネーを個人間で送ることができます。

送金手数料が掛からない。
従来は銀行振り込みという方法で、遠く離れた人ともお金のやり取りができましたが、その際には振り込み手数料が掛かっていました。
しかし、QRコード決済アプリの個人間送金では送金手数料が掛かりません。
支払い履歴が残る。
いつ誰が誰にお金を支払ったか。
現金で支払う場合には、関わっている人数が多ければ多いほど、
名簿を作成したり、メモを取ったりすることが必要でした。
支払ったはずなのにメモを忘れてしまったりしまうと、トラブルの原因にもなってしまいます。
QRコード決済アプリの個人間送金では支払い履歴が自動的に残るため、
人的なミスは起こらず、時間が経ってからでも振り返ることができます。
お釣りが不要。
現金でお金のやり取りをする場合、必ずと言っていいほど必要になるお釣り。
QRコード決済アプリの個人間送金では、ちょうどぴったりの金額を送金することが可能です。
電子マネーを採用してしまえば、釣銭を用意する手間や、お釣りを支払う手間を削減できます。

バドミントン活動での活用方法
参加費の回収
電子マネーはバドミントンクラブ・サークルで管理すべきお金全てに適用できますが、
もっとも有用なのは、部員から回収する活動参加費となります。
先述のメリットが大きい他、支払いのタイミングを活動中とは別のタイミングにすることができたり、昨今の新型コロナウイルス感染症の感染拡大防止にもつながります。
チーム専用アカウントを作成しよう
電子マネーはプライベートでも利用している方が多いと思います。
バドミントンクラブ・サークルの管理者は、QRコード決済アプリのアカウントをプライベートと同じにしてしまうと、
出金・入金の履歴がいくら記録されていても、仕分け作業が発生してしまいます。
この作業は手間ですし、無駄な作業になってしまいます。
そこで、チーム専用のアカウント(電子マネーのお財布)を作成することをお勧めします。
おススメのQRコード決済アプリ
1位はLINE Pay

チーム専用のアカウントを作れるのはLINEだけ
LINE以外のQRコード決済アプリでは、1人で複数アカウントを所有することは禁止されています。
しかし、LINEは複数のアカウントを所有することができます。
端末を用意し、LINE アカウントをもう一つ作成する。
LINE アカウントを作成するのに必要なのは
- 電話番号を取得する。
- LINE MOBILEでデータプランの契約をする。
上記のいづれかになります。
どちらにせよ、新しいSIMカードが必要となるため、プライベートで使用している端末(スマートフォン)とは、別の端末(スマートフォン)が必要になります。
しかし、それは何でもよいので、部費の余りで購入できるような安い中古のスマートフォンでも問題ありません。
残念なことに、LINE MOBILEの新規受付が終了してしまいました。
LINE MOBILEは、なんと電話番号を取得せず、データ契約だけでもLINEアカウントを取得することができました。
その最安プランは、
2GBで月額 600円
これだけで、チーム専用のアカウント(電子マネーのお財布)を作ることができたのですが、、、
2021年3月31日をもって、新規の受付が終了してしまいました。

サービス自体は、継続されるので、既にLINE MOBILEを利用している人は、この運用が可能です。
それ以外の場合は、電話番号が新規作成できる他社のSIMを契約する必要があります。
部費で運用することになるとはいえ、出来る限り安いプランを探したいものです。
2位はpring
pringと書いて、プリンと読みます。

pringはまだ知名度が低く、アプリをインストールしていない人が多いのではないでしょうか?
このことから、
pringをバドミントン専用のお財布にできる人は多いはずです。
後に記述しますが、電子マネーを現金化する際の手数料が無料なのもpringだけ。
認知度が低い分、メンバー全員にアプリをインストールしてもらい、銀行口座と紐付けるのは骨が折れるかもしれませんが、
LINE payのように、チーム専用のアカウント維持費も掛からないので、最良の選択となる可能性があります。
3位はPayPay

PayPayは他の電子マネーと比較して、利用できる店舗が多いことがメリットです。
チーム専用のアカウントを作成せず、
- 管理者がプライベートのアカウントと混ざっても良い。
または、
- 管理者はプライベートではPayPayを利用しない。
のであれば、バドミントンチームでも運用が可能です。
チームメイトはシェアの高いPayPayを利用している可能性は高いため、導入の障壁が低いことから3位としました。
楽天Pay

楽天Payも個人間送金が行えるQRコード決済アプリの1つです。
楽天市場で買い物をする場合に、親和性が高くメリットを享受できるため、使用されている方も多いのではないでしょうか。
しかし、次のようなデメリットがあります。
個人間送金できるのは、楽天カードからチャージした「楽天キャッシュ」のみです。
楽天カードを所有していないメンバーは支払いが行えないため、事実上楽天Payだけでの運用は難しく、他のQRコード決済アプリとの併用となるでしょう。
活用の注意点
出金するのに手数料がかかる。
電子マネーを現金化することを『出金』と言います。
その手数料はpringを除いて、無料ではありません。
電子マネーとして利用してしまえば、関係ない話なのですが、もし現金化したい場合は、頭にいれておきましょう。
アプリ名 | 出金手数料 |
---|---|
LINE pay | ¥220 |
Pring | 無料 |
PayPay | ¥100|ジャパンネット銀行以外の金融機関 |
楽天Pay | 出金金額の10% |
しかし、そもそも出金をしないのであれば、上記はデメリットになりません。
例えば「楽天市場でシャトルを購入している」のであれば、楽天Payを現金化する必要はありません。
通信環境次第では上手くいかないことがある。
通信環境は一昔前よりも良くなっているとはいえ、キャリアの差・スマートフォン端末の性能・場所の環境によって、通信ができなくなる場合があります。
通信ができなければ支払いができません。
この安定感に関しては、アナログ処理の現金支払いに分があります。
通信トラブルが多く発生するようであれば、支払い期限を長くするなど、時間に余裕を持たせるを対応しましょう。
手間になることも多い。
QRコード決済アプリを用いても、支払い行為自体は無くなりません。
お釣りが必要ない場合は、現金よりもアプリを起動して金額を入力して支払う電子マネーの方が手間になることも十分に考えられます。
メンバーの手間の削減も目的の1つですが、運営者の作業工数の削減にもつながっていることをメンバーには理解してもらいましょう。
最後に「2021年から見たこれから」
日本はまだ現金での支払いが主流ですが、海外に目を向ければ現金の扱いはどんどん無くなっています。
日本でもスマホとカードのみを所有し、現金を持ち歩かない人が今後どんどん増えてくるでしょう。
そのとき、現金しか取り扱えないバドミントンチームでは、時代に取り残されてしまう可能性があります。
対応に迫られてから突然採用し、メンバーに激変を与えるのではなく、
既にインフラが整いつつある今から、徐々に採用していくべきだと考えます。