サークルの所属人数は増えるのに参加人数は減る。不思議な現象をロジカルに解説します。

もしかして現代病?
この記事について

バドミントンサークルって所属人数を増やしても、参加者が減っていくことがよくあります。

私が知る限り、どのサークルも運営者は良い人が多いです。

それなのに、なぜ参加者が減っていくのか、この記事では書いていきます。

サークル運営を頑張っている人には、この記事、結構ためになる記事だと思います。

さわれる目次

筆者のサークルの参加者人数について。

筆者の運営するバドミントンサークルは、2021年現在、創設6年目の年です。

創設から2019年(コロナ前)まで、所属人数は50~70人ほどの間で推移し、

1回の活動の参加者数はだいたい20人~35人で推移。

はっきり言って、素人のくせに出来すぎです。

としかず

皆さん、本当にありがとうございます。

その間に、いくつものサークルが誕生し、消滅していく現実も見てきました。

たまに他のサークルの人が来てくれて、ありがたいことに

参加者が多いのは、
としかずさんの人柄のせいですね!

と言ってくれたりするのですが、

違います。

他のバドミントンサークルの代表者の方は、

とてもしっかりとされている方が多いですし

私自身も、普段は温厚ですが、

ダメなことはダメとハッキリ伝える性格ですので、

私のことが苦手な人はいます。

ただ、私はあることに気を使っています。

所属人数が増えても参加者が減っていくメカニズム

【超超超!重要!】”同調”という心理

まずこの”同調”という心理。これを理解しましょう。

知っているか、知らないかで社会人サークル・クラブの命運を握ると言っていいほど。

詳しく書いてあるブログのリンクを貼ります。とても分かりやすいですよ。

同調の一例

スーパーにて

としかず

ペツコ!おさかなだよ!

西のさんまと東のさんま
ぺつこ

うわー夢のようや!!✨

としかず

うち、お金ないから1尾だけ買ってあげるよ!
「西のさんま」「東のさんま」どっちがいい?
たしか。。。どっちかがすごい美味しいってテレビでやってたよ。

ぺつこ

うーん。
どっちが美味しいの??

としかず

うーん。家に帰って録画したの見ないと分からないな

ぺつこ

そんな。。。

10分後・・・

西のさんまラスト1尾
ぺつこ

西のさんまにする。

家に帰って

としかず

ペツコ美味しい?

ぺつこ

まずい

としかず

え!?
録画見てみるよ。

としかず

東のさんまは脂がのってて美味しいんだって。。。

最初に買ったおばさん

この筋肉質でパッサパッサの感じ!
出汁にするとちょうど良いのよ。
大人買いしちゃった。

次に買ったおじさん

まずい

ペツコは、2択を迫られた状況で、

売れている=みんなが選んだ=美味しい=正解

売れていない=みんなに選ばれない=まずい=不正解

という心理状態になってしまいました。

これが、同調の心理の1つ「正しくありたい」です。

でも結局、正しくありませんでしたね!

同調の心理には、もう2つあります。

①安心感を得たい

②自分で考えたくない。(=めんどくさい)

なぜ同調の心理で参加者が減っていくのか

新しくバドミントンサークルに入ってくる人が見ているもの

新しくバドミントンサークルに加入してくる人は、

「強い同調の心理」が働きます。

新人なので、とにかく空気を読もう!と考え、

そのサークルの普通を把握しようとします。

だいたい1回の練習でどのくらいの人が参加しているのか。

みんなどんな頻度で参加しているのか。。。を無意識に確認します。

そして、その普通をベースに参加率を決めます

※個人差はあります。

減少のスパイラル

STEP
分子の減少

ごく自然に参加者が減る。

STEP
意識の固定

参加者が減った状態が普通になる。

STEP
分母の増加

減った普通をベースに参加する人が加入する。

これを繰り返すことで、極端な話、

200人所属して、5人参加するようなサークルになってしまいます。

もう、同調の心理では、

参加しない=正解

というサークルが誕生します。

この場合、仮に参加したくても参加できない状態になります。

一度こうなってしまうと、再度参加数を持ち上げるのは、至難の業。

場合によっては新しいサークルを作り直すなど、

荒治療が必要になりますので、予防することが大事です。

現代病かもしれない

所属人数を増やしても、参加者が減っていくという現象。

実は、筆者の知る限り、昔ながらのバドミントンサークルでは起きていません。

差は何か。それは、

  • 連絡のためにLINE グループなどを使っていない。
  • 活動の出欠が見れない

この2点です。

つまり、昔ながらのバドミントンサークルでは

サークル全体の動きを知る術がなく、参加数も自分が参加するまで分からないため、

普通を把握することが難しいんです。

便利さゆえに、多数派、少数派が見えるようになってしまって

空気を読まねばならず、生きにくくなっている現代を象徴している現象かもしれません。

現代病

予防のためにするべきこと

問題の原因が分かってくると、この現象は予防をしていくことができます。

予防のための具体例を3点紹介します。

①参加人数が減った状態をチームメイトに見せない。

減少のスパイラルSTEP2『意識の固定』を防ぎます

具体的には、参加者の減少に敏感に対応してタイムリーに新人に入ってもらうことになります。

極端な話をすれば、参加者が少ない日が長く続きそうであれば、一旦活動を中止し、

参加者の集まれる日をターゲットに一度リスケを図った方が良い場合すらあります。

②極端な増員をして参加率を減らさない。

参加「数」だけでなく、「率」も気にしましょう。

体育館のキャパシティに対して、過剰な人数規模にしてしまうと、

減少のスパイラルSTEP3『分母の増加』と同様、参加率が落ちてしまいます。

今上手くいっているのであれば、減少のスパイラルに陥らないために、

特別な理由がない限り、極端な増員を行わない方が良いでしょう。

③参加した方が得する仕組みにする。

同調の心理で、「みんなが参加する=正解」とするためには、参加した方が得する仕組みにすればよいです。

サークルの所属全員が金銭負担をする仕組みにできれば、結果として参加者の金銭負担が減るため、参加者の増加が期待できます。また参加していない人も他者の参加を促し、参加に貢献していることになります。

ただし、不参加でも金銭の負担があるので、活動中に変更する場合、チームメイトの理解は得ておきましょう。

結果として長く活動を続けているクラブ・サークルが定額制を採用している場合が多いのは、参加に対してこのような強みがあるのも一因と考えられます。

バドミントンサークル

北風ではなく太陽を意識しよう。

強制的に参加させるのは逆効果です。

人には『自分の行動は自分で決めたい』という欲求が無意識にあります。

そのため、強制されると気持ちは反発してしまいます。

これを心理的リアクタンスと言います。これもリンク先のブログに詳しく書いてあります。

子供のころ「勉強しなさい」と言われるとなぜか「勉強したくなくなってしまった」経験があれば、

まさに、その時の心の働きです。

運営者は『参加しやすい仕組み』『安定的な活動』『わかりやすさ』などで参加を促しましょう。

くれぐれも北風にならないようにしてください。

最後に

この現象は原因から分かるように、競技色の強いクラブよりも、交流色の強いサークルで起こりやすいものです。

そのチームの色によって適切な対応方法も変わってきますが、リーダーの方は、もし同じことが起きてるなと思われる場合は、

この記事を参考に、冷静に対応していきましょう。

もしかして現代病?

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