筆者が一番最初に運営したのは、初心者向けのバドミントンサークルです。(今でも運営してます)
それは筆者が初心者だったことと、沢山の人にバドミントンの楽しさを知って欲しかったから。
しかし「初心者向け」であるが故の失敗をたくさんしました。
もしも初心者向けのバドミントンサークルを作りたい方、運営されている方は是非読んでみてください。
初心者サークルの魅力
まずはじめに、初心者を対象にしたサークルを作る魅力をお伝えします。
メンバーがめちゃめちゃ集まる。
バドミントンを部活動などで経験して社会人になった人と、経験せず社会人になった人では、
圧倒的に経験せずに社会人になった人の方が多いです。
圧倒的な差なので、うまくマーケティングができるサークルは人を沢山集めることができます。
先生になれる。
あなたが技術的に長けているのであれば、初心者に対して指導をすることができます。
そうなると「医者」「弁護士」「教師」などと同じように「先生」と呼ばれることになります。
とてもありがたい立場ですよね。
バドミントン界に貢献できる。
初心者を受け入れていることで、あなたはバドミントンの競技人口を増やしています。
競技人口が増えると、日本のバドミントンはどんどん強くなりますし、印象も良くなります。
とてもやりがいを感じるはずです。
自分が初心者でも、同じような仲間が集まる。
同じようなレベル感でスポーツがしたいという需要は必ずあります。
初心者が多いと、ゆるい雰囲気になりやすく、それが魅力にもなります。
初心者を集める魅力はたくさんあります。
ただし、良いことばかりではありません。
次項からの内容は必読です。
覚悟しておくべき2つの課題
これらについて説明します。
①定着率が低い
バドミントン初心者は、バドミントン経験のある人に比べてサークルへの定着率が低いです。
これは何となく想像できると思いますが、「何となく」のまま曖昧にしていると対応ができませんので、ちょっと考えていきましょう。
初心者が定着しない理由
これらは実際に筆者が、サークルへの体験に来て加入しなかった人や、退会していった人の意見です。
- 周りが上手すぎて申し訳ない。
- レベルが低すぎて物足りない。
- バドミントンが楽しくなかった。
この中で多数を占める意見は、「1.周りが上手すぎて申し訳ない。」と「3.バドミントンが楽しくなかった。」です。
3は正直、本人のバドミントンのイメージが違っていたためであり、仕方ありません。より自身にあったスポーツを選択してもらいましょう。
一方で1は「本来バドミントンプレーヤーになるはずだった人が、そうではなくなってしまった」という話であり、改善すべき問題です。
原因となっているのは、初心者という言葉の意味が各々で違うことにあります。
そもそも初心者ってどうゆうこと??
今日は簡単な気がする。
「初心者」の意味なら、ぺつこも知っとるし。
では、辞書にはどう書いてあるか見てみましょう。
しょしん‐しゃ【初心者】
出典 精選版 日本国語大辞典
うんうん。思った通り。
そうかもしれないね!
でも2つの意味があることに気が付いているかな?
??
「経験」と「技術レベル」の意味が混同される。
「習い始めたばかりの人」とは、経験時間が短いことを意味しています。
「未熟な人」とは、技術レベルが低いことを意味しています。
さて、初心者募集中!と言われたときに募集される側の人は、このどちらかを都合よく切り取ってしまいます。
自称「初心者」はとても多く、それは2つの意味があるからなのです。
初心者という言葉は、人それぞれの解釈があり、初心者サークルへのイメージの不一致を起こしてしまいます。
そして最も定着しにくいのは、AさんでもBさんでもなく、
経験歴が短く、技術レベルも低い初心者だということです。
経験歴が短く、技術レベルも低い初心者はなぜ定着しない?
経験歴が短く、技術レベルが低い初心者が、
初心者サークルを選んでいる理由は、それ以外のサークルだと不安・不都合があるからです。
その不安・不都合とは「自分が一番下手な状態で周りに迷惑をかける」である場合が多いのです。
特にダブルスを行うサークルなら、なおさらでしょう。
また初心者サークル以外でも、初心者受け入れ可としているサークルにも同様、「自分が一番下手でも迷惑を掛けないこと」を期待して門を叩いてくるはずです。
つまりその期待が裏切られた場合に初心者は来なくなってしまうことが多いのです。
自分が下手なのが嫌なのではない。
自分が下手で周りに迷惑をかけるのが嫌なのである。
対策
①弱者ほど保護する/コンセプトを守る
やってしまいがちなのが、「弱者は来なくなるので、来てくれる強者を優先する」というものです。
定着率に困り、なんと中・上級者を募集してしまったりします。
これは絶対にだめです。
こうなると、より強者しか残れなくなり「初心者サークル」というコンセプトが崩れます。
初心者サークルの看板を下げなければ、新しい人は加入できず、衰退の道を歩みだすでしょう。
そこで必ず弱者ほど大切にするのです。
弱者を大切にするって具体的にはどうするん?
「自分が」楽しむんだ!
弱者が一番恐れていることは、自分が未熟なことで周りに迷惑をかけることです。
つまり自分がプレイすることで、
ペアや対戦相手がイライラしたり、つまらなそうにすることが最も恐いのです。
たしかに、ミスをしても楽しんでもらえたり、笑ってもらえると、役に立ってる感じがする!!
初心者サークルにおいては、まずこれが第一優先!
楽しむことができていれば、指導を交えることもできます。
②加入メンバーは初心者の中でも限定する。
上記のことができれば、多少の技術レベルの差があっても定着率を上げることができます。
しかし、運営者のあなたが出来てもメンバー全員がそれを徹底できるかというと疑問符がつくと思います。
その場合は、ただ初心者という言葉で募集するのではなく、経験歴・技術レベルの両方で限定するのが良いでしょう。
そうすることで、経験歴が短く、技術レベルが低い初心者が活躍する場面を増やしてあげましょう。
正直なところ、上記のAさんもBさんも初心者サークルでなくても活動ができます。
②上達する
これは、永遠の課題です。
みんな初心者で始めたチームが、月日が経つにつれ上達し、ばらつきを生み、足並みが揃わなくなってくる。
そしてチーム全体のレベルが上がり、新しい初心者が入れない。。。
対策を取らないと、初心者サークルは短命になりがちです。
どうすれば良いん。。。
これはとっても悩まされたよ。
長年活動したのであれば、
コンセプトを変更して、もう初心者サークルではありません。と言ってしまうのが王道だと思います。
そんな中、その手があるかというサークルの例がありますので紹介します。
対策
卒業型にする。
在籍期間を1年間・2年間などに限定してしまうことで、新しい初心者を受け入れられる体制にします。
よく考えたら、部活ってそうなっとるね!
社会人だと卒業がないという潜入感を取り去ったナイスアイデアだよね!
2チーム体制にする。
しかし筆者は、長年一緒に活動した仲間を卒業させることはできませんでした。。。
このままでは衰退確実だけどどうすれば。。。と悩んだ結果、出した結論が、
2チーム体制です。
筆者は上記のように、1つのクラブの中に2つのチームを作成することにしました。
Qoomaが初心者チーム。LISHがゲーム中心のチームで活動日や時間が違います。
正直、2チーム体制は工数が多く、アナログなやり方では、管理しきれません。
それはバドつくで、ぺつかずの
ノウハウをどんどん掲載せんといかんね!
これから作成する方へのメッセージ
バドミントン初心者向けのサークルと、初心者を除くサークルでは、
筆者の経験では、後者の方が悩みや苦労が少なく楽に運営ができます。
初心者は繊細で、不安を取り除くことが最優先。人員が安定しない場合には運営のモチベーション維持も難しいでしょう。
もし面倒だなと思うのであれば、中途半端に「初心者OK」とするのではなく、「初心者不可」とした方が良いです。
しかし冒頭に述べたように、バドミントンを始めたい人は沢山いて、活動場所が足りません。
初心者のために入口となって活動したいという意識の高い方は、ぜひチャレンジしてください。
それだけ大きな需要があります。
まとめ
- バドミントンの未経験の人はとても多いので、初心者サークルは人が集まりやすい。
- 初心者サークルを作ることは、バドミントン界に大きく貢献している。
- 自分が初心者でも、同じような仲間を集めることができる。
- 初心者はサークルに定着しにくい。それは自分のミスで他者に迷惑を掛けてしまうことを恐れるから。
- 初心者という言葉は、解釈が様々なので、経験・技術レベルを分けた方が良い。
- 初心者サークルでは、弱者ほど大切にするべき。
- 初心者はいつまでも初心者ではない。
- 初心者サークルの継続のためには、卒業型にしたり、上達者の受け皿を用意する案がある。
初心者にどんなラケットを購入すれば良いか尋ねられたときのために、以下のページも読んでおきましょう。