バドミントンクラブ・サークルのお金の管理を、電子化したい。そのときにまず選択肢に上がるのは、QRコード決済アプリです。
この記事では、QRコード決済アプリをバドミントンクラブ・サークルで運用した場合、メリット・デメリットや注意点を紹介します。
QRコード決済アプリの個人間送金機能
特定のQRコード決済アプリには、個人間送金機能が付与されています。
2024年では個人間送金は良く認知されていますので、最初の方は読み飛ばしても大丈夫です♪
電子マネーを個人間で簡単にやりとりできる。
面倒な手続きは必要なく、メッセージを送り合うような感覚で、電子マネーを個人間で送ることができます。
送金手数料が掛からない
従来は銀行振り込みという方法で、遠く離れた人ともお金のやり取りができましたが、その際には手数料が掛かっていました。
しかし、QRコード決済アプリの個人間送金では送金手数料が掛かりません。
支払い履歴が残る
いつ誰が誰にお金を支払ったか。
現金で支払う場合、関わる人数が多いほど名簿作成やメモが必要でした。
メモを忘れるとトラブルの原因にもなります。QRコード決済アプリの個人間送金では、支払い履歴が自動的に残るため、人的ミスがなく、時間が経っても振り返ることができます。
参加費の払い忘れをこれでホントに検出できました
お釣りが不要になることで参加費の設定自由度が生まれる
現金でお金のやり取りでは、必ずと言っていいほど必要になるお釣り。
QRコード決済アプリの個人間送金では、ちょうどぴったりの金額を送金できるため、釣銭を用意する手間や、お釣りを支払う手間を削減できます。
従来500円や1000円などキリの良い金額にしてきた参加費は、例えば613円といった端数の設定可能になります。
これも相当大きなメリットやね
バドミントン活動での活用方法
参加費の回収
電子マネーは、バドミントンクラブ・サークルで管理すべき全てのお金に適用できますが、特に有用なのは部員からの活動参加費の回収です。
電子マネーのメリットは多く、支払いのタイミングを選ばないためスムーズな運営が可能です。また、各種感染症の拡大防止にも役立ちます。
課題は現金派の生き残り
まだまだ現金派は多く、特にご年配の方には多いです。運営としては、異なる集金方法が混在すると現金のみの場合と比較しても管理工数が増します。
新たにサークルを立ち上げる際には、「キャッシュレス決済限定」や「PayPay支払い限定」としてメンバーを集めることで、サークルの運営がスムーズになり、永続性が高まるでしょう。
チーム専用アカウントを作成できるとより良いですが、、、
バドミントンクラブ・サークルの管理者がプライベートのアカウントを使用すると、出金・入金の履歴があっても仕分け作業が発生してしまいます。この手間を省くため、もし可能であれば、チーム専用のアカウント(電子マネーのお財布)を作成することをお勧めします。
2021年時点で本記事には掲載していましたが、2024年8月現在、専用アカウントを作成できるサービスはすべて終了してしまいました。
おススメのQRコード決済アプリ
事実上はPayPay一択になった
PayPayのシェアが年々拡大し、LINE Payとの統合が決定しました。また2021年に紹介したpringは活用しているチームは多かったものの、残念ながら新規アカウント受付が終了となりました。
みんなが使っているPayPayを参加費徴収ツールにするのが良いと思います。
2021年に作ったランキングを残しておきます。ただ、もう見なくても良いですよ!
2021年に作ったランキング
1位はLINE Pay
チーム専用のアカウントを作れるのはLINEだけ
他のQRコード決済アプリでは、1人で複数のアカウントを所有することは禁止されていますが、LINEでは複数のアカウントを持つことができます。
端末を用意し、LINE アカウントをもう一つ作成する。
LINE アカウントを作成するのに必要なのは
- 電話番号を取得する。
- LINE MOBILEでデータプランの契約をする。
どちらの場合でも、新しいSIMカードが必要となるため、プライベートで使用している端末(スマートフォン)とは別の端末が必要です。ただし、高価な端末である必要はなく、部費の余りで購入できるような安い中古のスマートフォンでも問題ありません。
残念なことに、LINE MOBILEの新規受付が終了してしまいました。
LINE MOBILEは電話番号を取得せず、データ契約だけでもLINEアカウントを取得することができました。
その最安プランは、
2GBで月額 600円
これだけで、チーム専用のアカウント(電子マネーのお財布)を作ることができたのですが、、、
2021年3月31日をもって、新規の受付が終了してしまいました。
サービスは継続されるので、既にLINE MOBILEを利用している方は、この運用が可能です。それ以外の場合は、電話番号が新規作成できる他社のSIMを契約する必要があります。
部費で運用することになるとはいえ、出来る限り安いプランを探したいものですね。
2位はpring
pringと書いて、プリンと読みます。
pringはまだ知名度が低く、アプリをインストールしていない人が多いのではないでしょうか?
このことから、
pringをバドミントン専用のお財布にできる人は多いはずです。
後に記述しますが、電子マネーを現金化する際の手数料が無料なのもpringだけ。
認知度が低い分、メンバー全員にアプリをインストールしてもらい、銀行口座と紐付けるのは骨が折れるかもしれませんが、LINE Payのようにチーム専用のアカウント維持費も掛からないので、最良の選択となる可能性があります。
3位はPayPay
PayPayは他の電子マネーと比較して、利用できる店舗が多いことがメリットです。
チーム専用アカウントを作成せずに、管理者がプライベートのアカウントと混ざっても問題ない場合や、管理者がプライベートではPayPayを利用しない場合でも、バドミントンチームでの運用が可能です。
チームメイトはシェアの高いPayPayを利用している可能性は高いため、導入の障壁が低いことから3位としました。
4位は楽天Pay
楽天Payも個人間送金が行えるQRコード決済アプリの1つです。
楽天市場で買い物をする場合に、親和性が高くメリットを享受できるため、使用されている方も多いのではないでしょうか。
しかし、次のようなデメリットがあります。
個人間送金できるのは、楽天カードからチャージした「楽天キャッシュ」のみです。
楽天カードを所有していないメンバーは支払いが行えないため、事実上楽天Payだけでの運用は難しく、他のQRコード決済アプリとの併用となるでしょう。
PayPayで金額指定する技
筆者がよく使う簡単なコマンドを紹介します。支払い者に自分のQRコードを読み取ってもらう際、リクエスト金額を指定することで、支払い者は指定した金額のみ支払うことができます。
これ便利ですよー
活用の際に必ず押さえておくこと
QRコード決済(PayPay)だけが、キャッシュレス決済ではない
最近では、QUICPayやiD決済がiPhone端末で利用でき、サブスクや月謝払いもクレジットカードで設定できます。これらの支払い方法も検討し、適したものを選ぶことをお勧めします。
お金の流れは第三者にも正確に把握される
電子マネーのメリットとして「履歴が残る」と紹介しましたが、これは受け取ったお金の証拠が残ることを意味します。定期的に大きな額を受け取るサークル運営者は、受け取ったお金の使途を証明する必要があり、利益が一定以上になると確定申告が求められます。
そのため、筆者は既に会計ソフトの利用が必須の時代に突入していると考えています。ここは非常に重要な点なので、詳細は以下の記事でご確認ください。
最後に「2024年から見たこれから」
2024年の日本では、3年前とは異なり、キャッシュレス決済が急速に進展しています。新しいバドミントンサークルでは、キャッシュレス決済が積極的に採用されていることでしょう。しかし、現状では多くのバドミントンサークルでまだ現金が主流であり、メンバーに現金を用意させる手間がかかっています。バドミントンのためだけに現金を用意するようでは、メンバー募集にも影響が出る可能性があります。今まさに導入検討をした方がいいタイミングかもしれません。
2021年から見たこれから(当時記載の内容)
日本ではまだ現金での支払いが主流ですが、海外では現金の利用がどんどん減少しています。日本でも、スマホやカードのみを所有し、現金を持ち歩かない人が増えてくるでしょう。
そのため、現金しか取り扱えないバドミントンチームは、時代に取り残される可能性があります。対応を迫られてから突然キャッシュレス決済を導入し、メンバーに激変をもたらすのではなく、今から徐々にキャッシュレス決済を採用していくことをお勧めします。