今回はとても良いシャトルを紹介します。
adidas ハイブリッドシャトル FLIEGER FS09
このシャトルは何がすごい?
特長はこの2つです。
- YONEXの最安シャトルAEROSENSA200よりさらに安価!!
- 耐久性は最上級シャトルに匹敵かそれ以上!!
売価が安いうえに、耐久性もあるということは、
他のどのシャトルと比較しても、『ダントツでコスパが良い』ということです。
その秘密は、天然素材と人工素材のハイブリッドであることです。
一部がプラスチック素材
このFS09は、一部がナイロン(ポリアミド)で出来ています。
このナイロンという素材は、れっきとしたエンジニアリングプラスチック(エンプラ)。
つまり自動車などの工業製品の部品になるほどの強度を持っています。
安さの秘密
ハイブリッドシャトル FS09の売価は、¥1,600-¥2,000/1ダース
んー。
凄い安いけど、何で安くなるん?
プラスチックがある方が高そうやん。
良い所に気が付いたね!
材料費はFS09の方が高いかもしれないよ。
???
シャトルは、手作りです。
シャトルの値段は、【材料費】+【加工費】+【組立費】です。そして、組立はなんと手作りで行っています。
シャトルの費用のうち、組立の人件費がかなり高い比率で含まれているはずです。
プラスチックの部分は、金型によってほぼ正確な形状で大量に生産可能です。
また羽根をプラスチックの穴に差し込み固定をすれば良いので、従来のシャトルよりも簡単に組み立てられそうです。
そして寸法の精度も上がり、ばらつきにも強いでしょう。
打感がYONEXのシャトルに近い。
従来は打感がもの足りなかった。
YONEX以外のシャトルを使用したとき、
YONEXのシャトルと比べて打感が軽いと言われてしまうことが多いです。
実際、重量に差があるわけではないのですが、コルクや羽根の強さなどで打感として差が出てきます。
打感が軽く感じるということは、微妙なコントロールが難しくなるといデメリットがあります。
強く打っても弱く打っても、変化が少ないためです。
ハイブリッドシャトルは打感が十分にある。
一方、ハイブリッドシャトルは打感がYONEXと同じか、それより若干強めに感じることができます。
打感を十分に感じるため、打っていて楽しいという意見を多く聞きます。
耐久性は最高クラス
YONEXのシャトルとの比較
以下は、ハイブリッドシャトルFS09の耐久性のイメージです。
YONEXのシャトルは、値段が上がるにしたがって、耐久性が上がる傾向があります。
ハイブリッドシャトルFS09 の耐久性は、YONEXの中で最高の耐久性を誇る、NEW OFFICIALに匹敵または超えます。
なのにYONEXの最も安価なAEROSENSA200よりも安価というのは本当に素晴らしいです。
デメリット
①飛びやすい
ハイブリッドシャトルFS09は、同じスピード番号のシャトルよりも飛びやすい傾向が確認できました。
スピード番号に関しては、以下の記事を確認してください。
重量が重いわけではない。
飛びやすいということは、重いのでは??という疑問が沸き、
同じスピード番号4のシャトル同士で重量を比較してみました。
ハイブリッドシャトルは5.00[g]、YONEXのエアロセンサ400は5.10 [g] という重さでした。
結論:重たいわけではない。
1つ小さいスピード番号のシャトルを買おう
重さが理由で、飛びに影響しているわけではなかったので、
プラスチックと水鳥の羽根の材料特性の差が飛びに影響していると考えられます。
従って、
②飛行性能は価格相応です。
飛行性能(真っ直ぐ飛ぶか、ぶれないか)は、特別良いシャトルではありません。
YONEXのシャトルだとAEROSENSA200と同等のレベルだと感じます。
ただし、極端なブレがあるシャトルには今のところ遭遇していません。
この値段、耐久性に加えて、飛行性能も良かったら、NEWOFFICIALが売れなくなっちゃいますよね。
③減速具合は水鳥と微妙に差がある。
プラスチック素材が使われているのに、水鳥のシャトルと言われても、ほとんど違和感のないハイブリッドシャトル。
しかし、意識して打ってみると水鳥と全く同じではありません。
このことは、認識しておきましょう。
どんな人におススメか。
①大量にシャトルを使う人
ノックなど、大量にシャトルを使い、シャトルをいじめる練習をする方には、ハイブリッドシャトルは非常に向いています。
そのコスト、耐久性を遺憾なく発揮できます。
中高生の部活動では、今どんどん採用されています。
ラケットショップフジでは10ダース¥16,000、1ダースあたり¥1,600で販売しています。
大量に購入する方にはおススメです。
10ダースで¥16,000はあまりにも安いですが、
はじめての方は、まず1ダースの購入に留めておきましょう。
②基礎打ち球
社会人のサークルなどでも、基礎打ちの時間を設けている場合が多いと思いますが、
その際には、従来から新品のシャトルを使わない場合も多いと思います。
特に目的がウォームアップなどの場合には、ハイブリッドシャトルを使わない手はありません。
一方で、大会球の感触に慣れたいという目的の場合にはハイブリッドシャトルは採用しない方が良いでしょう。
将来性
新しい技術を受け入れよう。
人工物(プラスチック)が使われているシャトルなんて、使いたくない!!
そうゆう理由でハイブリッドシャトルを拒絶してしまう方は、時代に乗り遅れてしまいます。
iPhoneが現れたときに、ガラケーの方が良いんだ!という人も多かったと思いますが、2022年どうなりましたか?
新しい技術をどんどん取り入れるマインドが今の社会には必要なんです。
まだまだ性能は上がる。
プラスチックの部分は、流体力学的にさらに適した形状に設計することもできます。
またさらに羽根に負担が掛からない形状にもできるかもしれません。
従来では羽根の形にしかならなかった部分が、無限の可能性を得たのです。
技術の進歩を体感できるのが、楽しみです。
どうする王者YONEX。
水鳥のシャトルのシェアが1位のYONEXが、今後ハイブリッドシャトルを販売するかはとても興味深いです。
個人的には、YONEXにも参戦してもらい更なる技術進歩を期待したいです。